外付けHDDをつないだのに、なぜか認識しない。ケースのLEDは点灯しているし、通電はしていそうなのに、OSからは見えない。こういう状況、HDDやケースの故障を疑いがちですが、実はUSBケーブルが原因ということがかなりあります。
今回は、少し古めの機材であるRaspberry Pi 3 Model B(ラズパイ3)を例にしつつ、なぜHDDが認識しないのかを整理してみます。

古い機材ほどUSBの電力事情がシビア
まず前提として、ラズパイ3はUSB周りの余裕があまりありません。
2.5インチの外付けHDDケースはほとんどがUSB3.0対応ですが、ラズパイ3に直挿しすると、HDDのスピンアップ時に電力が足りず、正常に動かないことがよくあります。
実際自分の環境でも、単にケースをラズパイに繋いでもHDDを認識しませんでした。
このため、セルフパワーUSBハブを介して接続し、HDDへの電力供給をハブ側に任せる構成は、ラズパイ3では定番かつ妥当な対処になります。
セルフパワーハブを使用する
セルフパワーUSBハブは、ハブ自体に別途電力を供給できるハブのことです。大抵は電源アダプタがついていて、それで電力を供給します。
こんな感じのものです。

周辺機器の中にはUSBのバスパワーで起動できないものもあるので、そういった機器を動かすために存在しているハブです。最近だとUSB3.0のバスパワー電力で賄えることが増えたので、セルフパワーハブを使う機会は減ったかもしれません。
自分も新しく買ったものではなく、余っていたUSB2.0規格の古いセルフパワーUSBハブを使用しています。新しく買うと意外と高いんですよね…。
ラズパイ3の場合、USBポート自体がUSB2.0なので、HDDケースやUSBハブがUSB3.0対応であっても、通信はUSB2.0になります。どのみちUSB2.0になるのでこれで問題ありません。
USB2.0なので通信速度は実効20〜40 MB/sくらいで今となっては遅いと言わざるを得ませんが、セルフパワーハブの電力が足されてラズパイでもHDDを認識できうる状況になると思います。
自分の環境だと
HDDケース→セルフパワーUSBハブ→ラズパイ3USBポート
という感じでの接続でHDDが認識されました。

ちなみにラズパイ4以降ではUSB3.0ポートがありますのでその恩恵に預かれますが、USB3.0でも電力が必ず足りるというわけではないので注意が必要です。
LEDが点灯していても安心はできない
HDDケースのLEDが点灯していると、電力は来ているように見えますが、多くの場合これは通電確認程度の意味しかありません。
SATA通信が成立していなくてもLEDが点灯するケースは珍しくなく、LEDが点いている=正常動作とは限らない点には注意が必要です。
実際、自分の購入した2.5インチケースはラズパイにドライブが認識されるかどうかにかかわらずLEDインジケータが点灯しています。ちょっと騙されますよね。

認識しない原因はだいたい2つに絞られる
USBケーブルが通信に使えない
特にUSB-Cケーブルは見た目で中身が判断できません。
充電専用ケーブルや、通信品質の悪いケーブルでは、LEDは点灯していてもUSBストレージとして認識されないことがあります。
何かのデバイスに同梱されていた得体のしれないUSBケーブルってたまりがちだと思いますが、整理しないとどのケーブルが通信に使えるのかわからなくなってしまうんですよね。
ケーブルの性能をチェックする機器も販売されているので、沢山ケーブルがある場合はそういったものを活用してケーブルの整理をしてもいいかもしれません。
ただ、自分の場合は単純にWin機にケーブルを変えつつHDDケースを接続してみて、認識されるかどうかでチェックしました。
PCにつないでドライブとして安定認識されるかどうかは、そのケーブルが通信対応かを簡易チェックする方法として有効です。
20本くらいUSBケーブルがあったのですが、大半は認識しなかったです…。

ただし、それでもUSB3.xなのかとか、対応電力がどのくらいなのか等はさっぱりわかりません。ただ、HDDを接続するためには使えるということがわかるにすぎません…。
スピンアップ時の電力不足
セルフパワーUSBハブを使っていても、ハブの電源容量やポートごとの制限によって、
HDD起動時だけ電力不足になるケースがあります。
一瞬回って止まるような挙動がある場合は、この可能性が高いです。
SSDなら別ですが、HDDの場合、プラッタが回り始めるときにそれなりの電力が必要で、一番電力をつかうフェーズでもあります。
そのため、通常時の電力としては足りていてもスピンアップできない電力だと認識がコケてしまいます。
USB3.x対応かどうかは見た目では分からない
USB-A端子では青い樹脂がUSB3.0の目印になることがありますが、これは慣習的なもので、規格上の決まりではありません。メーカーが独自で決められるので、デザイン的に青くしたくないという場合は青になってない場合もあります。
USB-Cケーブルでは見た目での判別はほぼ不可能です。わかるのは形状だけ…。購入するときなどに素性がちゃんと分かっていてケーブルをしっかり整理できているならべつですが、実際に通信できるか、安定して読み書きできるかで判断するしかないというのが実情です。
まとめ
ラズパイ3のような少し古い機材では、USBの世代よりも、ケーブルが通信対応か、電力が足りているかの方が重要です。
この手の話はワンボードコンピューターで顕著な話ですが、古いPCをLinuxで活用する場合にも同じような事態に巻き込まれることもあると思います。
外付けHDDが認識しないときは、HDDやケースを疑う前に、まずUSBケーブルと電力を疑ってみると、意外とあっさり解決することがあります。
日ごろからケーブルの整理はしておくべきですね…。


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